レビュー本が1000冊を突破しました。
引き続きジャンルを問わず読んだ本をマイペースで紹介してゆきます。

裁判官の人情お言葉集


本ブログでも紹介した「裁判官の爆笑お言葉集」の第二弾です。

まずは裁判官の印象に残る"お言葉"が紹介され、その裁判のきっかけとなった事件やその背景が紹介されてゆく構成は前作と同じです。

数々のエピソードが掲載されてきますが、その一部を紹介してみたいと思います。

  • 「あまりに弁解が過ぎると、被害者の家族は怒り、裁判所は悲しくなります。」
危険運転で殺人未遂、危険運転致死傷の罪に問われながも言い訳がましい説明を続けた被告人へ対しての言葉です。
おそらく裁判官の腹の中は怒りに煮えくり返っていたに違いありませんが、感情に左右されず法に忠実であることを求められる立場の人間が持たねばならない自制心との葛藤が垣間見られます。

  • 「久しぶりでしょう。息子さんを抱いてください。子どもの感触を忘れなかったら、更生できますよ。」
妻と幼い息子がいながら犯罪に手を染めた被告人へ対しての言葉です。
ドラマの1シーンのようにジーンとくる言葉です。

  • 肩の力を抜いてほしい。90点でなく、60点でもいいんじゃないかな。
育児で重度のノイローゼになり、長男を死亡させた被告人へ対しての言葉です。
社会的にエリートとされる裁判官から人間の弱さを認めるセリフが出てくると良い意味で意外性があります。まるで相田みつをのような一言です。


1つ1つのエピソードは2~4ページでまとまっており、ちょっとした時間で少しずつ読める本のため手軽に手にとってみてはいかがでしょう?