レビュー本が1000冊を突破しました。
引き続きジャンルを問わず読んだ本をマイペースで紹介してゆきます。

東京の島

東京の島 (光文社新書)

以前に斎藤潤氏の紀行文「吐カ喇(トカラ)列島」を紹介しましたが、今回は近いようで遠い東京都にある島々(伊豆諸島・小笠原諸島)を紹介した本です。

日本の最南端は沖縄県、最東端は北海道と想像する人が多いと思いますが、実際にはそのいずれもが東京都です。

普段の大都会といったイメージとはかけ離れた東京の姿を知ることができます。

本書で紹介されている島は以下の通りです。

伊豆諸島
  • 大島
  • 利島
  • 新島
  • 式根島
  • 神津島
  • 三宅島
  • 御蔵島
  • 八丈島
  • 青ヶ島
小笠原諸島
  • 父島
  • 母島
  • 南島
  • 硫黄島
  • 沖ノ鳥島

小笠原諸島の代表的な島である父島までは23区内から1000km離れており、日本の最南端"沖ノ鳥島"に至っては、1700kmもの距離が離れています。

東京~沖縄間の距離が離れている無人島の沖ノ鳥島は例外だとしても、今も約2000人が住む父島さえも東京~鹿児島間の距離になります。

当然のようにこれだけの島を紹介すると、1つ1つの島に関してはページが限られますが、安易に観光スポットの紹介に走らず、島の特産や歴史に重点を置いている姿勢には好感が持てます。

また硫黄島や沖ノ鳥島
といった一般的に観光で訪れるこの出来ない島へのレポートも見応えがあり、本書を読むだけでちょっとした旅行気分を味わうことができます。

本書を読んで調べてみましたが、例えば父島へ行くためにの空路はなく、竹芝からフェリーで25時間かけての旅になるようです。つまりヨーロッパへ行くよりも時間のかかる東京都内の旅ということになります。