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引き続きジャンルを問わず読んだ本をマイペースで紹介してゆきます。

「半断食」健康法

「半断食」健康法

世の中に溢れている健康法。

その大半を占めるのが食事の改善による健康法ですが、体内に何を取り入れるではなく、体内からいかに余分なものを排出するかに着目した健康法が本書に書かれている内容です。

現代の小学校でも「朝食はしっかり食べよう」というのが基本方針であり、大人でも疑いのない常識として信じている人が大半ですが、本書はその常識を根底からひっくり返す断食による健康法を提唱しています。


断食という健康法は東洋的な方法のようですが、西洋でも断食を積極的に取り入れている病院があり、世界中にその事例を見ることが出来るのは驚いた点です。

本書はその健康法の根拠について、東西医学問わず様々な事例を挙げることにページを割いていますが、肝心の実践内容は極めてシンプルで、以下に集約といっても過言ではありません。

  • 朝は何も食べない(もしくは手作りの人参+りんごジュースを摂取)
  • 昼はそばやラーメンなど消化のよいものを食べる
  • 夜はお酒含めて好きなものを食べてOK
  • 上記に加えて、1ヶ月おきなどに定期的な完全断食日を設ける

人類の300万年の歴史から見れば飽食の時代はわずか100年にも満たず、人間は"飢餓(空腹)"の状態であるのが普通であることを前提とした理論は納得できます。


飢餓時にも人間が活動できるように備えて、血糖値を上げるホルモンは複数存在するにも関わらず、血糖値を下げるホルモンは1種類(インシュリン)しか存在しないという人間の体の仕組みから見ても、著者の理論には頷けるものがあります。

つまり高価な食材や薬、不自然な運動に頼る健康法よりも断然説得力に勝ります。

もちろん過大な期待を抱いて、劇的に健康になれると思わない方が良いでしょうし、本書でも触れられているように専門家がいない環境下における長期の断食が危険であることは間違いありません。

健康な人であれば3食を2食に減らしても命に別状があるとは思えないので、本書を読んでこうしたレベルから試してみてはいかがでしょうか?