レビュー本が1000冊を突破しました。
引き続きジャンルを問わず読んだ本をマイペースで紹介してゆきます。

マギの聖骨(上)

マギの聖骨 上 (シグマフォース シリーズ1)

今まで読んだことのない作家のスパイ小説を読んでみようと思い、本書を手にとってみました。

本書「マギの聖骨」は上・下巻に分かれていますが、2冊合わせてシグマフォース・シリーズ①という位置付けであり、本シリーズは4作品目までが日本語訳されて発売されているようです(各シリーズとも上下巻セットです)。

上下巻で完結するタイトルだと勘違いして購入してしまいましたが、せっかくなので3シリーズ分(合計6冊)を続けて読んでみる予定です。

作者はアメリカで1990年代後半から活躍しているジェームズ・ロリンズという新鋭の作家です。

巻頭には次のように書かれています。
小説の持つ信憑性は、話の中で提示された事実を反映するものである。「事実は小説よりも奇なり」という言葉はあるが、たとえフィクションであっても、事実を見据えた上で書かれる必要がある。本性に登場する美術品、遺跡、カタコンベ、財宝などは、すべて実在する。本性で紹介した歴史的事実も、すべて事実である。本書の中心となる科学技術も、すべて最新の研究と発見に基づいている。
どうでしょう?
とても挑発的な言葉であるとともに、著者の自信が伝わってきます。

シリーズ名にもなっているシグマフォースとは、特殊部隊の経験と技能、そして科学者の頭脳を併せ持ったメンバーからなるアメリカの極秘部隊という設定です。

いわば"銃を持った科学者"であり、主人公は最前線で部隊の指揮をとるグレイソン・ピアース隊長です。

非常に刺激的な設定ですが、とりあえず今回はシリーズ全体の紹介を行う程度に留めておき、下巻のレビューで具体的に作品の話に触れてゆこうと思います。