レビュー本が1000冊を突破しました。
引き続きジャンルを問わず読んだ本をマイペースで紹介してゆきます。

No.1理論―「できる自分」「強気の自分」「幸せな自分」

No.1理論―「できる自分」「強気の自分」「幸せな自分」 (知的生きかた文庫)

イメージトレーニングの第一人者である西田文朗氏による自己啓発本です。

西田氏の理論は、ある程度"脳科学"に基づいたものであり、決して荒唐無稽なものではありません。

著者が代表をつとめる能力研究室サンリは、スポーツや会社経営の分野で多くの実績を挙げていますが、本書はその核ともなるべき「プラスイメージ」、「プラス思考」を分かり易く解説しています。

実績のある人が唱える自己啓発を実践したいと考えているのであれば、本書は最適でしょう。


本書のカバーにも書かれていますが、プラスイメージが身に付いて自然に成功する人間の心理は以下のようなものであるとしています。

  • 「自分は他の人とは違う。非常にツイている人間だ。だから必ず成功する!」
  • 「自分は何かに守られている気がする。ありがたい!だから自信がある!」
  • 「自分はまだ何も結果を出していない。これからがスタートなのだ!」
  • 「今までの人生はウォーミングアップである。ますます自分はよくなる!」

一方で"努力すれば成功する"といった考え方は誤りであるとし、一流と二流の差は"ツキ"にあると断言しています。

これだけ読むと、"ツキ"は自分でコントロールできるものでないため「?」と思いがちですが、"ツキ"は自分以外の人間が呼んでくれるものだとし、そのためには"プラス思考の人間"と付き合うべきだとしています。

本書は心の癒しや平穏を求める本ではなく、あくまでも積極的に"成功"を掴み取る方法を趣旨に書かれています。


紙面の都合もあり、それ程深く掘り下げた内容にはなっていませんが、基本となる考え方については充分に学べる内容になっています。

より詳しい実践を行いたい人には、西田氏のほかの著書も参考にしてみる、もしくはセミナーも頻繁に開催されているようなので、参加を検討してみてはどうでしょうか。

本書に限らず少なくとも自己啓発は、まず自分の考え方を変えることからはじまります。

そのため本屋に並ぶ数え切れないほどの自己啓発本を読み漁るより、自分に合った本を何度も読んで少しずつでも実践することをお勧めします。