レビュー本が1000冊を突破しました。
引き続きジャンルを問わず読んだ本をマイペースで紹介してゆきます。

ムーンシェイ・サーガ〈1〉魔獣よみがえる


ムーンシェイ・サーガ〈1〉魔獣よみがえる (富士見文庫―富士見ドラゴン・ノベルズ)

テーブルトークRPG(TRPG)としてアメリカでもっとも人気を博したダンジョンズ&ドラゴン(D&D)の舞台となる架空の世界(フォーゴトン・レルム)を舞台に書かれたものです。

つまり本作品は完全にゲームデザイナーによって書かれた小説です。

ここは読書ブログなのでTRPGやD&Dについては深く追求しませんが、日本でもゲームの企画が発展して小説化された例は数多くあり、「ムーンシェイ・サーガ」はその草分け的な存在といえます。

1つの架空の世界を舞台としてゲーム、小説、そしてアニメと展開してゆく手法は今でこそ珍しくはありませんが、この"フォーゴトン・レルム"ほど壮大で緻密な世界設定を行なっている作品は他に類を見ないものです。

そして本作「ムーンシェイ・サーガ」は、ファン以外の人でも充分に楽しめるエンターテイメント性を持っています。

それは「D&D」ファンを楽しませることは当たり前ですが、よりファンの裾野を広げるため(=新たなファンを獲得するため)にも力を入れて書かれているからです。

「D&D」はRPGにおいて不滅の金字塔を築いたタイトルです。
その世界を舞台にした作品の中でももっとも有名な「ムーンシェイ・サーガ」はRPGファンとしては絶対外せない作品であり、ファンタジー小説ファンとしても抑えておきたい作品です。