レビュー本が1000冊を突破しました。
引き続きジャンルを問わず読んだ本をマイペースで紹介してゆきます。

ムーンシェイ・サーガ〈4〉死せる王妃の預言


ムーンシェイ・サーガ〈4〉死せる王妃の預言 (富士見文庫―富士見ドラゴン・ノベルズ)

魔獣カズゴロスがトリスタンたち一行によって倒され、コーウェル王国に平和が戻ってきたと思われましたが、更に強大な危機が世界に迫りつつありました。

その正体は暗黒神バールであり、苦戦して倒した魔獣カズゴロスは彼の手下の1人でしかありませんでした。

舞台となる「フォーゴトン・レルム」には多くの神々が存在しますが、いずれも大きく3つの属性(秩序・中立・混沌)に分類されます。

バールはもちろん混沌を好みますが、彼が滅ぼそうとする地母神は当然のように秩序を重んじる神です。

「フォーゴトン・レルム」において神々は強大な存在ですが、決して不死身の存在でなく滅んでしまうこともあります。

これは作品中で作られた設定ではなく、厳密に設計された「フォーゴトン・レルム」全体のルールに忠実であるに過ぎません。

神々は通常、直接的な力を行使することが出来ないため、自らが創造した生物や、忠誠を誓っている信者たちを通して間接的に力を発揮します。

そしてその他にも特定の神を信仰せずに、自らの才覚で剣や魔法といったスキルを持った人々も存在します。

こうしたファンタジー世界における定番ともいえる世界観は、その後の多くの(ゲームや小説などの)作品に影響を及ぼしており、D&Dというゲームのために厳密に設定された「フォーゴトン・レルム」の功績は極めて大きいのではないでしょうか。