水滸伝 13 白虎の章
「北水滸伝」も後半に入り、前半では殆ど目立たなかった梁山泊の水軍が活躍をはじます。
李俊が水軍全体の将として、張順は潜水が得意な兵士を率いて水中での戦いを繰り広げます。
また阮小二は軍船の設計や製造を担当し、水上でも宋軍と戦える体制を整えます。
水軍は、騎馬隊や歩兵隊のように縦横無尽に駆けまわるといったことができません。
また重い船は小回りが効かず、小さな船は壊れやすいといった一長一短があります。
つまり陸よりもさまざまな制約がある中で戦闘を行わなければなりません。
梁山泊が湖と運河で囲まれた内陸の土地であるため大海戦とまでは行きませんが、地上での宋軍との激突を描いた戦闘シーンとひと味違った魅力があります。
こうした何通りもの楽しみができるところが、19巻にもおよぶ大長編であるにも関わらず、読者を飽きさせない要素の1つではないでしょうか。